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焼肉物語


― 焼肉 ―


それには、そのなんとも言いがたい香りで人々の食欲をそそり老若男女問わず大衆を引き寄せる魔力がある。



私の尊敬する先輩は、焼肉についてこう言っていた。

「トンポが集う場所に必ず焼肉はあり、焼肉のある場所には必ずトンポたちの笑顔がある。焼肉には在日の魂を引き寄せるすごい引力があるんだ。」と。


なにを言っているのかとばかにしていた私だが、ある日それを実証するかのような光景を目の当たりにする事になる。




2018年10月28日

埼玉朝鮮初中級学校にて、さいたまアンニョンフェスタ2018が行われた。


学生公演や大抽選会、そして「がってん寿司」の巨大本マグロ解体ショーまで行なわれたアンニョンフェスタは、たくさんの同胞達で賑わい、道端では朝鮮の料理や民芸品を売るスタッフの活気溢れる声が聞こえてくる。そこに立っているだけで、祭りの、そしてトンポの熱気が伝わってくるのだ。



その中で一際輝いていたのは、ウリハッキョ学生達のはしゃぐ姿はもちろんのこと、


やはり七輪を囲む同胞達の笑顔だった。



もくもくと立ちのぼる煙の中から聞こえる大きな笑い声たち。


それを聞きながら、ただただ



素敵だな。



と思った。


これを守るために先代たちは血のにじむ思いをしながらがんばったのだ、と。

「仲の良い人達と七輪を囲んで焼肉を食べる」こんな何でもない日常の裏に、ウリハッキョや同胞社会を必死で守ってくれている同胞達がいる。



在日に対する風向きは一向に悪く、ウリハッキョや同胞社会を守ることはどんどん困難になっていく中で、「難しくない時なんかなかった」と踏ん張って、力いっぱいこの同胞社会を守ってくれた先代たちがいてくれたからこそ、こんなに素敵な今があるんだなと思った。



大衆を集める引力とは、焼肉そのものではなく、そこに込められた同胞たちのさまざまな思いや歴史なのではないだろうか。



そして、次は私達朝青が守っていく番だと。先代たちの意志を受け継ぎ、その引力をより強く、より大きくしていくのが私達セセデの役割なのだと切に感じた。



激動する今この時代は、在日朝鮮人にとってある意味一番の耐え時なのかもしれない。

難しいことは数多くあるだろう。だからこそいま私たちは固く団結し立ち上がらなければならない。




先代たちの意志を受け継ぎトンポたちの笑顔を守り抜く為に。







こうして、これからは自分達が同胞社会を守っていこうと気合が入るのも、もしかしたら「焼肉」の引力なのかもしれない。


(2018.11.6 柱)



















ちなみに

万有引力定数 G = 6.672 × 10^(-11) とし、人の体重を 60kg とする。焼肉一切れの重さを 15g 、肉と人の距離を 1m とすると引力Fに関する次のような公式が成り立つ。


F = G * M1 * M2 / R^2

= 6.672 × 10^(-11) × 15 × 10^(-3) × 60 / 1^2

= 6 × 10^(-11) [N]


つまり人と肉の間には 0.00000000006 N の引力が生じている。




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