広島無償化裁判の最高裁判決に思う
2021年7月27日、最高裁は広島朝鮮学園と卒業生ら原告側の上告を棄却した。
これでまたもや、高校無償化から朝鮮学校を除外するのが「適法」だとされた。
国側と司法の言い分は、わかりやすく言えば以下のようになる。(少なくとも筆者はこのように捉えた。あくまで個人の感想である)
………
Q:なぜ朝鮮学校を高校無償化から除外するのですか?
国:①規定を削除したから適用することができない(いわゆる、規定ハの削除) ②そもそも基準を満たしてない(いわゆる、規程13条に不適合)
Q:なぜ規定ハを削除したのですか?
国:規定ハに該当するのは朝鮮学校だけ。どうせ朝鮮学校は基準を満たしてないので無償化適用されないし、規定がある意味が無いと思って削除した。
Q:朝鮮学校が頑張って基準を満たしたら、どうするんですか?
国:それはない。朝鮮総聯の不当な支配を受けてるから規程13条の基準を満たすことは無い。
Q:これからも朝鮮学校が基準を満たすことは無いだろうから、規定ハを削除したってことですか?将来、朝鮮学校以外で規定ハに該当する学校が出てきたら、どうするんですか?
国:……
Q:これは、朝鮮学校狙い撃ちですよね?
国:そうとは言ってない。
Q:裁判所さん、規定ハの削除についてどう思いますか?
裁:朝鮮学校は朝鮮総聯に不当に支配されてる可能性が……
「いや、そこじゃないって!」
………
会話が全く成立しないのは、私たちの声など露ほども聞こうとしていないからだ。
こういうのを差別と言うのだろう。
決してこの差別を許しても慣れてもいけない。
今回、相手は私たちの声を聞こうとしなかった。
ならば次は、私たちの声を聞かざるを得ない状況を作ってやろう。
闘いは続く。
そして、暗い側面ばかり見てもいけない。
くしくもこの差別によって生まれた希望がある。
差別に真っ向から立ち向かう子どもたちの存在だ。
「学ぶことは罪なんでしょうか。私は今日、裁判官に目の前で『お前が朝鮮学校で学ぶことは大罪だ』と言われたような気がしました。不当判決は私にとって、勝利する日まで闘い続けるという信念を強固なものにしました。私は下を見ず、前を見ます。前を向いて進んだその先にあるのは勝利だと信じているからです」
これは昨年、不当判決を受けた際に放った朝高生の発言だ。
私たちにとって、これより大切な、大きな希望はない。
さあ、朝青員たち!
次の闘いへと進もう!